コレクション: 江戸切子コレクション

江戸切子は、19世紀初頭の江戸時代に生まれた日本を代表するガラス工芸です。
透明なガラスに文様を刻み込む技法から始まり、職人たちの研鑽と西洋技術の導入を経て、現在の精緻で洗練されたスタイルへと発展してきました。
東京の下町で受け継がれてきたこの技は、今もなお「東京の伝統工芸」として高く評価されています。

■ 江戸切子の歴史

江戸切子の起源は1834年頃。江戸のガラス職人がガラス表面に研磨剤を使って模様を彫ったことが始まりとされています。
その後、明治期には西洋のカットグラス技術が取り入れられ、より高度で多彩な表現が可能になりました。
職人たちは代々技を継承し、江戸の美意識とともに独自の発展を遂げてきました。

■ 江戸切子の特徴

江戸切子の魅力は、すべてが職人の手仕事によって生み出される点にあります。

  • 精密なカット模様:麻の葉、菊つなぎ、矢来など、日本の伝統文様をモチーフにした幾何学模様
  • 光の屈折が生む輝き:カット面が光を受けてきらめき、角度によって異なる表情を見せる
  • 色被せガラスの美しさ:瑠璃、紅、緑などの色ガラスを削り出すことで、透明とのコントラストが際立つ
  • 一点ものの存在感:ミリ単位の調整を重ねながら、職人が一つひとつ仕上げる唯一無二の作品

その輝きは、日常の器でありながら、工芸品としての品格を備えています。

■ 現代の江戸切子

現代の作家たちは伝統技法を守りつつ、よりモダンで洗練されたデザインを追求しています。
Tokoro Bloomで主に扱っている、吉田順子さんの作品は、柔らかな曲線美・繊細なカット・深みのある色彩が調和し、暮らしの中に静かな華やぎを添えてくれます。

江戸切子は、使うたびに光と影が揺らぎ、手にした人の時間を豊かにしてくれる工芸です。
特別な日の贈り物にも、日常の小さな贅沢にもふさわしい、日本の美が息づくガラス作品をお楽しみください。